氷川通信

眷属(けんぞく)~稲荷神社の狐の由来~

神社によっては狛犬を置かず、代わりに別の動物をおいているところがあります。赤坂氷川神社境内にある四合稲荷(しあわせいなり)には、狛犬ではなく狐像が置かれています。この狐は神に仕える動物であると考えられており、そのような動物を総称して「眷属(けんぞく)と呼びます。

 

もともと眷属とは、仏教用語で本来は仏様や菩薩に従う神様のことを指します。眷属が神社に置かれているのは、日本の神様がその姿を人間の前には現さないためです。そこで、神様のご意志を神様に代わって伝えるために、眷属が人々のもとへ派遣されたのです。

 

それらは神話に由来するものもあれば、神社近くの土地に多く生息しているからという理由で指定されたものもあります。眷属は狐の他、奈良県の春日大社の鹿、京都府の北野天満宮の牛、滋賀県の日吉大社の猿、和歌山県の熊野大社の烏など、神社によって実に様々です。

(さらに…)

狛犬~邪気を祓い、神社を守る石像~

参道の両脇に置かれている一対の狛犬(こまいぬ)は、神社の守護や魔除けといった役割を果たす獅子像のことです。

 

日本へは朝鮮半島の高麗(こうらい)経由で伝えられたとされます。伝来当時の日本人は、獅子を実際に見たことがなく、異様な姿をした犬だと考えました。そのため高麗の犬ということで「高麗犬(こまいぬ)」と呼ばれ、やがて「狛犬」と称されるようになったといわれます。魔除けとして置かれたことから、「拒魔(こま)犬」を語源とする説もあります。

(さらに…)

祝詞~神様へ捧げる繁栄への祈り~

祝詞(のりと)は神事の際に、神職が神様に奏上する言葉のことです。抑揚があり、語尾をのばす独特の節回しが特徴となります。一般的に、神様に申し上げる言葉の「宣説言(のりときごと)」の省略といわれており、神様の日頃のご加護に感謝するとともに、個人の幸福、ひいては社会全体の安泰を願う内容となっております。

 

延長5年(927年)に成立した『延喜式(えんぎしき)』に収録されている祝詞が、現存する最古のものと伝えられています。

(さらに…)

年間の祭典 11月 新嘗祭

伊勢神宮で収穫祭として神嘗祭(かんなめさい)が行われるのに対して、宮中では11月23日に天皇陛下がその年の新穀を神々にお供えする新嘗祭が行われます。

 

新嘗祭の起源は、皇祖神 天照大御神が地上に降臨する皇孫(こうそん)に、斎庭(ゆにわ)の稲穂を授けたことにさかのぼります。神々が住む高天原で育てられた稲穂が、皇孫により初めて地上・葦原中つ国にもたらされたことで、日本の農業が始まりました。新嘗祭は、この恩恵に対して皇孫にあたられる天皇陛下自らが、五穀豊穣の感謝を神々に報告する神事となります。

 

全国の神社でも新嘗祭が行われ、国を上げての収穫感謝祭となっております。

(さらに…)

厄年の意味と由来について

 

 

日本では古くから、人の一生のうち、体力や家庭環境、社会生活などにおいて転機を迎える節目の年齢は、災厄に遭いやすいと考えられてきました。

 

この年齢を「厄年(やくどし)」といいます。

 

厄年は、数え年で男性は25歳・42歳・61歳、女性は19歳・33歳・37歳とされます。厄年の前後はそれぞれ前厄・後厄といい、やはり注意が必要な年とされます。とりわけ男性の42歳は、「死に」に、女性の33歳は「散々」に通じることから、大厄として特に忌み慎む年齢だといわれることもあります。江戸時代には、すでにこの語呂合わせが存在していたようです。

(さらに…)