令和五年　赤坂氷川祭を迎えて

　平素より神事ならびに諸行事にご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

　先ず以って、特定非営利活動法人　赤坂氷川山車保存会所有の「赤坂氷川祭の山車人形　附　山車附属品」が昨年、港区の文化財に指定されましたことお祝い申し上げます。

　さて、一年の中で当社の最重要神事は「例祭」と呼び、9月15日に斎行します。そして「例祭」前後に行われる神輿や山車の巡行、盆踊りや露店の出店を「神賑わい」と呼び、これらを総称して「赤坂氷川祭」と呼んでおります。

　一般に言われる「お祭り」は、この「神賑わい」のことを指し、本年は9月15日（金）より17日（日）の３日間を計画しております。15日（金）「宵宮巡行」は夜の街並みを背景に江戸型山車と町会神輿の巡行を、16日（土）「子供神輿巡行」は地域のお子様たちによる巡行を、17日（日）「神幸祭」は神社隊列、江戸型山車、町会神輿15基からなる連合渡御を予定しております。

　特に「神幸祭」は、平成30年以来となる町会神輿の連合渡御となり、中でも檜町町会の新調神輿と、初の３層型となる江戸型山車「日本武尊」がお披露目巡行となります。 コロナ禍により失ったものは数知れません。一方コロナを経て再認識したものに、「日常の有難さ」がございます。長いトンネルを抜け、祭礼が当たり前のように斎行できる有難さを噛み締めながら、皆さまと一緒に赤坂氷川祭をお祝いできれば幸甚です。

赤坂氷川神社　宮司
　惠川義昭